新型コロナウイルスに関する支援策
2020.04.01
新型コロナウイルスに関する支援策 |
- 資金繰り支援 ・・・ 保証協会の100%保証、政策金融公庫の特別枠貸付など
- 設備投資 ・・・ ものづくり、IT導入補助金の加点措置
- 雇用対策 ・・・ 雇用調整、学校休業対応への助成金、社保料の納付猶予
1. 資金繰り支援
新型コロナウイルスの影響による減収等により資金繰りが悪化している事業者が、
事業継続・雇用維持のための資金について融資を受けることができる制度です。
通常時より低い利率(場合によっては一定期間実質無利息)で融資が受けられたり、
通常とは別の融資枠で融資が受けられるなど、緊急の資金繰り支援策が整ってきました。
すでに融資を受けていて、もう借りることは難しいと思われている方も、
資金繰りでお困りの場合は是非、最寄りの金融機関や当事務所にご相談ください。
(1)保証協会の別枠保証で融資が受けやすくなります!
保証協会がこれまでの保証(*)枠とは別に保証をしてくれる制度ができました。
最大で100%の保証してくれますので、今まで以上に融資を受けやすくなります。
創業間もない会社でも対象となる場合もあります。
なお、保証の実行に際しては審査があり、また保証料が必要となります。
※ 保証については所長コラムをご参照ください
※開業後1年に満たないため前年比較が出来ない場合でも、3ヶ月以上の業歴があれば審査対象です。
※ 保証枠は、4号と5号で合わせて最大2.8億円、危機関連保証で最大2.8億円
(2) 日本政策金融公庫からの特別貸付
日本政策金融公庫において、新型コロナウイルスの影響を受ける事業者に、
これまでの融資枠とは別に特別貸付枠ができました(①)。
金利も0.9%の優遇、無担保となりますので、大変使いやすい制度となっています。
また、別の要件を満たせば、当初3年間は優遇後の金利を補給してくれます(②)。
① 新型コロナウイルス感染症特別貸付の新設
用途:運転、設備資金 6,000万円(国民生活事業)
※その他に中小事業用の枠もあり
期間:運転15年以内、設備20年以内
担保:不要
金利:一律1.36%⇒0.46%(0.9%優遇)
※ 借入額のうち3,000万円までが対象。金利優遇期間は、当初3年間のみ
要件:直近1ヶ月の売上が前年または前々年の同月より5%以上減少
※ 開業後1年に満たないため前年比較ができない場合でも
3ヶ月以上の業歴があれば審査対象です。
② 新型コロナウイルス感染症特別貸付に伴う利子補給(実質無利子)
①の特別貸付を受けた企業で、かつ、下記要件を満たす場合に適用される制度です。
内容:支払った利息のうち借入金額3,000万円までの部分を給付
期間:当初3年間
要件:
◆ 個人事業主(事業性のあるフリーランス含み小規模に限る) : 要件なし
◆ 小規模事業者(法人) : 売上高15%以上減少
※小規模の要件は、卸、小売、サービス業は従業員5名以下、
それ他の業種は従業員20名以下
◆ 中小企業者(①②以外) : 売上高20%以上減少
その他にも「セーフティネット貸付の要件緩和」や「マル経融資の金利引き下げ」など、
様々な資金繰りに対する支援策が充実してきております。
過去の借り入れもあり、先行きも不透明な中、
「今の状況では借りれないかも・・」と思われている方も、是非一度ご相談ください!
2. 設備投資
生産性革命推進事業
新型コロナウイルスによる影響を受けて、サプライチェーンの毀損等に対応するための
設備投資や新規開拓、事業継続力強化のために
テレワークツールの導入に取り組む事業者を優先的に支援。
ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金などで適用できます。
影響を受ける事業者への特例措置
① 優先的な支援
ものづくり・商業・サービス補助、持続化補助、IT導入補助の採択審査において加点措置。② 申請要件緩和
ものづくり・商業・サービス補助において、生産性向上や賃上げに係る
目標値の達成時期を1年間猶予。③ 遡及適用
ものづくり・商業・サービス補助において、
交付決定日前に発注した事業に要する経費についても対象になりました。
(これまでの制度は交付決定後の設備投資が原則でした)
具体的には
・既存の海外生産ラインが、新型コロナウイルスの影響で十分に機能しなくなったために
国内に生産ライン確保する設備投資
・インバウンド需要減少により、ネット販売などの新規販路開拓
・テレワークのための設備導入
第一次の緊急公募は令和2年3月31日で終了しましたが、今年は6月以降も公募が予定されています。
補助金の申請には申請書の作成まで時間がかかるものが多いですので、
ご検討されている場合は早めのご相談をお勧めいたします。
当事務所所では、補助金申請のサポートも実施しております。お気軽にご相談ください!
3. 雇用対策
(1) 雇用調整助成金
従業員の雇用を継続し、一時的に休業、教育訓練または出向させた場合、
休業手当や給料の一部を助成する制度です。助成率:中小企業 4/5、大企業2/3 ※一人8,330円/日を上限
上乗せ:教育訓練を実施した場合、一人一日あたり1,200円
支給日数:1年間で100日(3年間で150日)要件:
① 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける企業
飲食店や観光産業以外に部品の調達などで影響を受ける製造業なども対象② 雇用保険の適用事業所であること(雇用保険に加入していない従業員も助成金の対象)
③ 直近1ヶ月の売上高が、前年同月の売上より5%以上減少
④ 休業にあたり労使協定を結ぶこと
⑤ 休業手当が適法に支給されていること
⑥ 休業や教育訓練に関する計画を届出ること(事後提出OK)
(2) 特別な有給休暇の取得
下記の従業員に対し、労働基準法の年次有給休暇以外に特別な有給休暇を取得させた場合に
給料の一部を助成する制度です。助成額:賃金の全額 ※一人8,330円/日を上限
対象者となる従業員:臨時休校となった小学校、認定こども園、幼稚園、保育園、
特別支援学校に通う子どもの世話のために特別な有給休暇を取得した従業員適用対象:令和2年2月27日~令和2年3月31日間に取得した休暇
※適用対象期間は経過しましたが、4月以降も対象となる可能性があります
(3) 社会保険料の納付または換価の猶予
資金繰りの問題により納付が困難な場合、納付の猶予等が認められる制度
スリーウェル経営 酒井・津田税理士事務所
枚方市津田東町3-14-2
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